フェルブルッヘンはマドリーに合うのか?|フェルブルッヘンはめちゃくちゃすごい
マンチェスター・シティ対ブライトン見ました。フェルブルッヘンとんでもない活躍でしたね。プレミアで攻撃力がいちばん高い 2 チームの戦いとあって撃ち合いを期待していましたが、実際はシティによる一方的な波状攻撃。ブライトンサポの方々は生きた心地がしない試合だったと思いますが、この男は90分間期待に応え続けてくれました。
フェルブルッヘンやば。傑物やん。
FCうつけ者X で見る(2026 年 11 月 1 日)
シティのシュート 21 本、xG 2.06 に対して、ブライトンは 0–1 で逃げ切り勝利。フェルブルッヘンは 7 本を止めて無失点、評点は両チームでいちばん高い 8.7 でした。
アウェーでシティに勝つってあんた。流石に圧倒されてたけどよく勝ったなフェルブルッヘン含めディフェンス陣神すぎ!
FCうつけ者X で見る(2026 年 11 月 1 日)
この選手の実力を考えたら当然のことかもしれませんが、「噂」レベルでビッグクラブへの移籍の話はちょこちょこ出てきますね。その一つがマドリーです。クルトワ 34 歳の後釜として適しているのか、数字を中心に少し妄想してみようと思います。
① ビッグセーブの連発は最低条件
カシージャス以降のことしかわかりませんが、マドリーのキーパーにまず求められるのは理不尽なビッグセーブ能力です。カシージャス、ナバス、クルトワの流れを見れば明らかですね。
フェルブルッヘンはどうでしょう。受けた枠内シュートの期待値(xGOT)を足した数から、実際の失点を引くと、そのキーパーが見込みよりどれだけ失点を防いだかが出ます。今季、4 大リーグ(プレミア・ラ・リーガ・ブンデス・セリエA)で 450 分以上出たキーパー 78 人で並べました。
フェルブルッヘンは 78 人の 6 位、プレミアでは 2 位です。クルトワも 12 位と十分高いですが、それより上にいます(まさかのカリウスが一位)。エリアの中から打たれたシュートを止めた数も、90 分あたり 2.44 本(20 位)で、クルトワの 1.20 本(72 位)の倍です。
内訳はスーパーセーブ?簡単なシュート止めてるだけ?
マドリーのキーパーには、ただ止めるだけでなく、人間をやめたスーパーセーブが要ります。そこで、止めたシュートを難しさで分けてみました。シュート 1 本ごとの xGOT が 0.5 以上を「決定的なシュート」、0.3 以上を「難しいシュート」、0.3 未満を「易しいシュート」としています。今季はまだ数が少ないので、去季(2025/26)のプレミアとラ・リーガのキーパー 42 人で比べます。
| 決定的0.5 以上 | 難しい0.3 以上 | 易しい0.3 未満 | |
|---|---|---|---|
| フェルブルッヘン | 44%18 本中 8 本2 位 | 53%30 本中 16 本3 位 | 85%55 本中 47 本36 位 |
| クルトワ | 33%15 本中 5 本9 位 | 41%27 本中 11 本19 位 | 100%36 本中 36 本2 位 |
| ドンナルンマ | 47%15 本中 7 本1 位 | 67%27 本中 18 本1 位 | 90%39 本中 35 本21 位 |
| オブラク | 30%16 位 | 43%15 位 | 86%34 位 |
| 42 人の全体 | 27% | 40% | 90% |
きれいに分かれました。去季のフェルブルッヘンは、決定的なシュートを 18 本中 8 本止めて、42 人の 2 位。あのドンナルンマと肩を並べるレベルです。
その代わり、易しいシュートを 55 本中 8 本決められていて、こちらは 36 位でした。はっきり「スーパーセーブ型」です。
今季ここまでの結果で見るとさらにポジティブです。フェルブルッヘンは、易しいシュートを今のところ 11 本すべて止めていて、決定的なシュートも 6 本中 3 本止めています。去季の弱点が消えて、スーパーセーブ型が堅実さも身につけてきた可能性があり、手がつけられません。
② ロングボールは、今のマドリーに刺さるのか
フェルブルッヘンのもう一つの武器が、ロングボールです。むしろこちらが先に出てくる人もいるのでは?
- 90 分あたりの本数
- 17.9 本・23 位
- 成功率
- 47%・6 位
- 去季の成功率
- 35%
- 90 分あたりの本数
- 7.9 本・75 位
- 成功率
- 41%・25 位
- パス成功率
- 84%・4 位
フェルブルッヘンは 1 試合に 18 本近く蹴って、半分近くを味方に通しています。プレミアのキーパーでは成功率 1 位で、去季の 35% から大きく伸びました。
クルトワは蹴る本数が少なく、足元の短いパスでつなぐタイプです。たまに大きく蹴り出すこともありますが、危機を脱するためだったり、相手に渡る前提で出しているイメージです。
まさかのキーマン、ディエゴゴメス
では、ブライトンでそのロングボールを受けているのは誰なのでしょうか。データにはパス 1 本ごとの行き先が無かったので、ロングボールの多かった試合で、空中戦に多く勝った選手を見てみました。
ヒットしたのは、センターフォワードではなく、2 列目の右サイドに入るディエゴ・ゴメスでした。ロングボールの多い 4 試合のうち 3 試合で、チームでいちばん空中戦に勝っています。今季の空中戦の勝ちは 90 分あたり 3.65 回で、プレミアの MF 55 人の 1 位。シティ戦でも 6 回勝ってチームで 1 位でした。
ディエゴゴメスガッツあるなーー。好きよ。
FCうつけ者X で見る(2026 年 11 月 1 日)
見ていた印象どおりです。去季は途中出場やボランチもあったゴメスが、今季は 9 試合すべてで 2 列目のサイドに先発しています。去季のデータで比べると、ゴメスが先発した試合ではフェルブルッヘンのロングボールの成功率が 38%、出ていない試合では 31% でした。蹴る本数は変わらず、通る割合が上がっています。
23 本以上の 4 試合(アーセナル・サンダーランド・リヴァプール・シティ)
- ボール回収
- 50.5
- xG
- 1.31
- 勝点
- 12 のうち 9
19 本以下の 5 試合(ヴィラ・チェルシー・リーズ・コヴェントリー・パレス)
- ボール回収
- 40.8
- xG
- 2.36
- 勝点
- 15 のうち 10
長く蹴る試合は、アーセナルやシティのような強い相手が多く、xG は下がります。その代わり、こぼれ球を拾う数がぐっと増えています。点を取りにいく手というより、強い相手のプレスを一気に外して、競り合いとこぼれ球で前に出る手段になっているのかもしれません。
③ 今のマドリーに、空中戦に強い前線はいるか
ここが一番の問題です。フェルブルッヘンいるいないにかかわらずなんとかした方がいいところだと思ってます。
見事にいません。エムバペ、ディオマンデ、ヴィニシウスは、331 人の中で 300 位より下です。今季も同じで、エムバペは 984 分で空中戦の勝ちが 1 回、ヴィニシウスは 585 分で 0 回。チームで見ても、マドリーの空中戦の勝ちは 1 試合 6.2 回で、ラ・リーガ 20 チームの最下位です。今季のリーグ戦の 28 点のうち、ヘディングのゴールは 2 点だけでした。
ブライトンのゴメスの役をやれそうな中盤も、多くはありません。バルベルデは空中戦 7 勝 0 敗と強いですが、最近はサイドバックで使われていますし、意外なことにベリンガムは 5 勝 14 敗です。
希望があるとすればカルロス・エスピですが、モウリーニョたっての希望で加入したとは思えないほど出番がありません。。。194cm の 21 歳で、この夏レバンテから加入しました。昨季はレバンテでリーグ戦11 得点、空中戦の勝ちは FW 331 人の 33 位で、ハーランドより上だったようです。
モウリーニョはなぜエスピを使わないのか
| 試合 | 出場 | |
|---|---|---|
| 8/22 | エスパニョール 1–2 マドリー | 10 分・決勝点 |
| 8/26 | マドリー 4–1 ソシエダ | 4 分 |
| 8/30 | マドリー 4–0 マラガ | 出場なし |
| 9/4 | ベティス 1–0 マドリー | 8 分 |
| 9/12 | マドリー 4–1 ラージョ | 出場なし |
| 9/15 | エルチェ 2–3 マドリー | 3 分・決勝点 |
| 9/20 | アトレティコ 2–1 マドリー | 出場なし |
| 10/10 | マドリー 1–0 ヴィジャレアル | 出場なし |
| 10/18 | マドリー 4–1 セビージャ | 10 分 |
| 10/25 | バルセロナ 1–2 マドリー | 1 分 |
| 11/1 | ラシン 0–3 マドリー | 出場なし |
笑ってしまうくらい出てません。出場は 6 試合、すべて途中からで、合計 36 分。それでいて 2 点を取っていて、どちらも 90 分以降の決勝点というマドリディズモ。
レアル・マドリードvsラシンサンタンデール! 相手コーナーキックに弱いっぽいですよ! トレントがスタメンということもあって、コーナーキックからの得点に期待! 今からでもエスピスタメンにしません?
FCうつけ者X で見る(2026 年 11 月 1 日)
さらに意外だったのは、使っていないのがあのモウリーニョだということです。ユナイテッド時代のモウリーニョは、高さのあるルカクやフェライニをターゲットにする戦術を軸にしていたような気がします。あの頃から考え方が変わったのか、はたまたエスピ側に致命的な弱点があるのか、他選手との組み合わせを考慮して高さよりもスピードを重視しているのか、よくわからないままです。
結論:全てが一流。ただし、マドリーが彼を生かすには、前線に空中戦要員が要る
スーパーセーブ力、文句なしです。フェルブルッヘン側に落ち度はなく、まごう事なきワールドクラスです。
ロングボールは、今のマドリーのメンバーのままだと活かしきれません。ブライトンでの強みは、ゴメスが競ってチームがこぼれ球を拾う仕組みとセットだと思います。空中戦がラ・リーガ最下位で、前線の 3 人がそろって競り合わない今のマドリーでは、蹴った先で勝てる見込みが全くありません。
フェルブルッヘンのロングボールを武器にするなら、前線に空中戦要員を投入する必要があります。でないともったいないです。エスピを使うのか、はたまた新しい選手を取るのか。アーノルド取った時に一緒に取っておけよと言いたい気持ちはありますが、今後に期待しましょうw
最後に、、、
クルトワに衰えが全く見られないので、多分取らないと思います。
- 1ペーテル・グラーチビジャレアル57%
- 2セルヒオ・エレーラオサスナ55%
- 3ジョゼップ・マルティネスインテル54%
- 4アリヤネット・ムリッチサッスオーロ54%
- 5ダニエル・シュミット名古屋53%
- 7バルト・フェルブルッヘンブライトン47%